2009年03月31日

生涯使える書斎机

書斎机のご注文をいただきました。
学習机の寸法を大きくして欲しいというご要望です。

標準の学習机は、小で900mm、大で1050mmですが、指定された寸法は1340mmです。
机の上にはパソコンや重い本なども置くので、シンプルかつ丈夫なつくりを要望されています。
机の脚は巧み度1の簡易構造と巧み度2の割りくさびホゾの二種類をご用意していますが、これほど大型だと簡易構造では心もとないので「巧み度2」の強固な構造を採用します。

天板はコナラ。
厚みは24mmから27mmの間で使用する材の歩留まりが最も良くなる厚さとしました。
結果としては、できるだけ厚いほうが重いものを乗せたときの耐久性が向上するので27mmに仕上げました。

引越しなどで机を動かすことが多いとのことでしたので、オプション加工で天板を取り外して移動しやすい構造にしました。
天板は鉄コマで固定しますが、標準は天板に木ねじで取り付けます。
一度や二度の取り外しなら対応できますが、10回ほども取り外しをするとなるとビスとナットで安定した固定と取り外しができる構造を採用します。
天板に埋め込みナットを取り付け、十字のナベ頭ビスで固定します。

脚はヤマザクラの標準仕様ですが、左右の脚をつなぐ貫は奥へ引っ込めたニューバージョン仕様としました。
また、貫が長いので耐久性を向上させる意味で、ここだけは強靭なケヤキを用いました。
上部幕板と脚、貫と脚の接合は、通しホゾにして割りくさびを打ち込み、抜けない構造です。
量販品などの他社商品との大きな違いがここにあります。
生涯使えることは当然として、次世代にも安心して引き継ぐことができる長持ちする机です。

塗装は自然塗料のオイルフィニッシュ。
画像はクリックで拡大します。
  
タグ :注文家具


Posted by komachan at 15:21Comments(0)工房楽木の仕事